2020/04/18 12:37

【はじめての焙煎、はじめてのブレンド】

こうして焙煎士としてコーヒーを焼き始めてから丸4年がたちました。
あっという間のことで、わたしはまだ大学四年になったところでした。
とにかく焙煎というのは煙も出るし、毛穴に豆の粉は詰まるし、もの凄くコーヒーくさいままオケの授業にのったり、レッスンを受けたり、どう考えても音楽やる人がやる職業ではないなと思ったりもしておりました。大学の中で世捨て人扱いされていました。今となってはそうあるべきだったとも言える思い出です。(迷惑かけた皆さんごめんなさい)

そんなわたしが一番最初にロースト&ブレンドをしたのがこの【風のブレンド/満寿美ブレンド】でした。

minne 風のブレンド 満寿美


はじめて焙煎機が来た日、一体焙煎というのは具体的にどうなるものなのか、どういうことが問題になるのか想像もしていなかったわたしは店長より手ほどきを受けて、お店の閉店後にとにかく試運転してみることにした。
豆は安価だけれども悪くない、と聞いていた「パプアニューギニア・クムル農園」と、店長がかねてより推していた「ブラジル・モンテアレグレ農園」だった。

火を入れて、回していく。
だんだんと煙がたくさん出て、ばこん、ばこん、と音がする。豆が爆ぜる音だ。
ここで「1爆ぜ」と「2爆ぜ」があるということを教えてもらい、おそらくこれが2爆ぜだろうというところで火を止めてザルにあけたら、めちゃくちゃ熱い豆と、そして大量の細かな茶色い皮が出てきた。この茶色い皮が「チャフ」というもので、コーヒー豆が「シルバースキン」という薄皮をかぶっており、それが焙煎により焼け焦げた燃え殻である。
煙で充満したルークカフェ。チャフだらけの床。今考えたらめちゃくちゃしたなあと思う。

それで取り敢えず焼きあがった2種類の豆をブレンドしたら、第一作にしては悪くない。ていうか、自分で言うのもなんやけど、美味しい。

そんなことで、この自意識過剰から生まれたこの【風のブレンド/満寿美ブレンド】ですが、作りもシンプルだったので「淹れやすい」「飲みやすい」「簡単にルークカフェの味」「時間を選ばずいつでも飲めるコーヒー」としてご好評をいただき、豆販売では一番、お求めいただいているブレンドとなっています。

風のブレンドカッピング

飲み口はラウンドマウスフィールという、まろやかな口当たりで、少しミントのようなさっぱりとしたかおりがあります。一口目で鼻腔をしっかりとブラジルの香りが刺激し、そのあとは良い意味で当たり障りのない、パプアニューギニアのおっとりとした味わいで、後味もすっきりです。

このさっぱり、すっきり、飲みやすい、というところで、【花鳥風月】より【風】を選びました。

風のブレンド説明

ハンドドリップはじめまして、の方も、マシンでドリップされる方も、家族の皆さんに「美味しい」と思っていただけるクセのないコーヒーです。

ぜひお試しください。

2020年4月16日(木)

ルークカフェ・ローストラボ・クレモナ コーヒー主任焙煎士
ぴかりん

大阪府池田市満寿美町13-7
072-752-7188